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雪が降るのを

いつも心待ちにしていた

 

寒いだけだという人もいる

大変だという人もいる

 

それは僕が雪が珍しい地域に

生まれたからかもしれない

 

寒いよりも

雪が降ることが嬉しくて

雨だと絶対にそんなことはしないのに

外に出る

 

そうしないと

もったいない気がしていた

 

年に何度も来ないような

そんなチャンスを逃す気がしていた

 

あの頃よりも

ずっとずっと年を重ねた今でも

僕は雪を待っている

 

そんなチャンスなんて

巡ってこないと

笑う人もいた

そんなの大変なだけで

チャンスでもなんでもないと

否定する人もいた

 

だけれど

少年だった頃に感じた

あの感覚は今でも大切にしている

 

掴み損ねたもの

 

知らないうちに過ぎ去ったもの

 

手に乗った瞬間に溶けて無くなるようなもの

 

その全てが僕を作っている

 

その全てが僕の時計を進めている

 

 

そして今、この手の中にあるもの

 

その全てが僕を作っている

 

人になんと言われようと

どんなに笑われようと

あの頃のあの感覚が今も続いている